落ち込んだ相手を励ますのに必要な物理的距離と掛ける言葉

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自分の友達や家族、同僚や後輩といった身近な人が、思い悩み深く落ち込んでいる状況を経験したことがあるという人は多いのではないでしょうか?

現代社会は、大きなストレスを感じたり、不景気ゆえに収入面で不安を感じたり、人間関係で苦労することが多い社会であるように思えます。

特に2020年になってからは、新型コロナウイルスの影響が大きく、健康面での不安はもちろん、仕事を失う不安や収入が減る不安、積極的に外出ができないストレスなどによって落ち込む人が急増してきています。

そんな「落ち込んだ相手」に対して、皆さんはどのような言葉を掛けますか?

その掛ける言葉次第で、相手を救ってあげることもできますが、言葉選びを間違えてしまうと逆に心の傷をえぐる結果となってしまいます。

この記事では、そんな「落ち込んだ相手を励ます物理的距離と掛ける言葉」について解説していきたいと思います。

励ますためにまず必要なのは、「物理的距離」

落ち込んだ相手を励ます為の心理テクニックとして、「どんな言葉をかければ良いのか?」を解説していきますが、その前に、「言葉が相手に届きやすい状況を作る」ことの重要性について考えてみましょう。

精神的に正常ではない落ち込んだ相手は、その原因となる問題に対しての解決策を見い出せず(もしくは解決策は分かるが、その問題に直面した精神的ショックを受けている)動けずにいるような状態になっているはずです。

落ち込んでいる状態が続くと、人は「何も考えたくない」「楽になりたい」という思考に陥り、問題を放棄して心と体を遠ざけます。

例えば、「学校に行かずに引きこもる」「恋人と連絡を取らずに一人でいる」「スマホの電源を落として部屋の電気を消してひたすら布団にもぐる」というような感じです。

そんな落ち込んでいる人を励ましてあげたい(励まさなければならない)時、ただ言葉を投げかけるだけでは相手の心の奥まで届かず、精神的に救ってあげることはなかなかできません。

重要なのは、「物理的距離と心の距離を近づけること」です。

物理的距離としては、落ち込んでいることを知ったその場所から、少しでも相手に近づくということです。

例えば落ち込んでいる相手が目の前にいるのであれば、手を握ったり肩に手をかけたり、ギュッと抱きしめたりして体の距離を「0」にしてしまうのです。

怪我や病気で入院しているとき、看護師さんに触れられて励まされると精神的に楽になるのと同じ原理ですね。

体に触れて相手を思いやる態度を見せることで、触れられ、寄り添われた相手は「この人は自分を本当に心配してくれている」と感じ、その後に受ける言葉をしっかりと受け止められるようになるのです。

もしも励ます相手が目の前にいない場合は、「今からそっちに行くから」と言って傍に行く意思をまず伝えます。

例え場所が遠かったり、忙しくてすぐに行くことが不可能であっても、「近くに行きたい」という意思を見せるだけでも相手の心は軽くなるものです。

「行く」と言わなくても、「すぐにでもあなたの所へ飛んでいきたい」という言葉だけでも効果的です。

このように、落ち込んだ相手を励ます為にはまず、「物理的な距離」を近づけることが効果的なのです。

励ます際の言葉の選び方

前記した通り、できる限り物理的な距離を縮めて寄り添うことで精神的に落ち着いてきたら、本格的に励ましの言葉を掛けていきます。

・「希望」を含めた言葉を掛ける

例えば、「大丈夫?辛かったね」と同情や共感をするのも良いのですが、そこに「希望」を差し込むことでより励ますことができます。

「大丈夫?辛かったね。でもいつかこの経験が役に立つ日が来るよ」という感じです。

現状が暗くても、明るい未来が少しでもあると認識させることができれば、精神的な立ち上がりを早めることができるので、非常に効果的なのです。

・リフレーミングを使う

心理学でいう「リフレーミング」とは、物事の枠組みを変えることで違った捉え方ができるようになるというもの。

このリフレーミングを励ます際に使えば、ポジティブな思考に換えていける確率が高まります。

例えば、恋人が急遽仕事で10日後に海外転勤となってしまうということで、落ち込んでいる友人がいたとしたならば、「あと10日しかない」という枠組みを、「あと10日ある」という枠組みに変えて励ますのです。

「2日前とかじゃなくてまだ良かったね。まだ10日あるから存分に2人の時間を味わえるよ」という感じでしょうか。

「あと10日しかない」を「まだ10日ある」とリフレーミングするように、落ち込んでいる原因となる物事をリフレーミングすることで、精神的な落ち込みを和らげることができるのです。

まとめ

今回は、落ち込んだ相手を励ます物理的距離と掛ける言葉について解説してきました。

もしも近くに落ち込んでいる人がいたら、「物理的な距離を近づける」「希望を含めた言葉を掛ける」「リフレーミングを使って話す」といった方法を試してみてはいかがでしょうか?